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執筆者の写真圭介 佐藤

「神奈川県内水面種苗生産施設」、「厚木あゆ種苗センター」を視察しました

更新日:2021年5月28日


※リニューアルした「厚木あゆ種苗センター」の水槽



昨年の決算特別委員会で、佐藤はアユの種苗生産業務委託について質疑を行いました。

(ブログはこちらからご覧ください)


県は、一般財団法人の神奈川県内水面漁業振興会に河川放流用などのアユの稚魚の生産を委託しています。

先月実際に「神奈川県内水面種苗生産施設」と、「厚木あゆ種苗センター(アユ中間育成施設)」を視察させていただきました。



■神奈川県内水面種苗生産施設


※神奈川県内水面漁業振興会提供資料より



種苗生産施設では、秋に県水産技術センター内水面試験場からアユの発眼卵を受託します。




その後、ふ化したアユ仔魚を育成します。




育った魚は、冬に“養殖用・中間育成用”として出荷し、春には“放流用”として出荷します。

中間育成用の出荷先が「厚木あゆ種苗センター」になります。





■厚木あゆ種苗センター



厚木あゆ種苗センターは、施設が老朽化しており、水槽の一部が水漏れなどで使用できない状態になっていましたが、改修が行われ、8面の水槽が新設されました。


水槽は全部で14面となり、これによりあゆの生産は、これまでの年間約3トンから約8トン程度に増やせるとのことです。


※神奈川県内水面漁業協同組合連合会提供資料より



種苗生産施設では、10月から5月にかけて、アユを川に放流できるサイズである3グラム以上に成長させますが、この間に一部間引いた稚魚を、厚木あゆ種苗センター(あゆ中間育成施設)へ供給することで、最終的には25倍まで生産量を増やすことができます。


この連携によって、放流用稚魚の県内自給率が、整備前の24%から54%まで向上することが見込まれています。(ブログ再掲)




稚魚は中津川の伏流水(井戸水)で育てられます。赤いコックをひねると大量の井戸水が注入されます。また、エサやり、水量、ライト(明かり)などはタイマーで管理しています。




厚木あゆ種苗センターは鮎の稚魚を一定の大きさに育ててから、市内外の主要な河川に放流する放流特化型の施設です。


近年はゲリラ豪雨などの被害によって漁獲が不安定になっているため、中間育成施設で育てたアユを相模川に放流することで、厚木市内でアユをまかなえるようになれば、県外から持ち込む際の輸送コストの削減や病気発生のリスクをおさえることができるほか、厚木市内の特産品として地元のアユ産業の活性化にもつながると考えられます。





本県はアユ漁獲量が全国で2番目と非常に多く、相模のアユはかながわブランドにも認定されています。


神奈川県内水面漁業協同組合連合会では、直売所にて活魚や鮮魚のほか、甘露煮やひらきなどの加工品も販売しており、センターの機能強化で安定的な漁場が確保されることで、アユの6次産業化が注目されています。


※神奈川県6次産業化推進計画 はこちら



6月1日は鮎漁の解禁日。

県内産アユの自給率向上と、地域振興が期待されます。

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