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執筆者の写真圭介 佐藤

決算特別委員会質疑3日目

更新日:2020年11月23日

決算特別委員会の質疑3日目のテーマは、

(1)県立高等学校におけるICTを活用した教育について

(2)天然記念物の保護の取組について

(3)交通安全施設の適切な維持管理について

3点でした。詳細をお知らせします。



(1)県立高等学校におけるICTを活用した教育について



県では、質の高い教育の充実のため、次の14項目について指定校等で取り組んでいます。




中でもICT教育については、「ICT利活用授業研究推進校」として6校を指定し、ICTを活用した問題解決型の共同学習を行ったり、学習支援ツールの効果的な活用など、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた指導方法や、教材等に関する研究を行っています。


具体的には、


・生徒が所有するスマートフォンなどの端末を校内の無線LANにつなぐことで、グループ学習にて意見交換をする

・プレゼンテーションによる発表活動などを行う

・教員が作成した学習課題やプリントなどをクラウド上に保存し、生徒がいつでも学習に活用できるようにするなど、クラウドサービスの効果的な活用を研究する


などに取り組んでいます。


すでに、全ての県立高校を対象にICT機器や無線LANなどの環境整備は終えていることから、予算措置としては研究会等で講師の謝金等に充てるため1校当たり10万円程度の予算を配当しています。


※秦野高等学校での授業風景(県HPより)


県立高校では、全ての学校において無償提供されているクラウドサービス、「GSuite for Education」を利用するほか、英語のスピーキングの課題や試験などで別のクラウドサービスや教育プログラムを利用している学校もあるそうです。


これらを指導する教員のスキルアップのため、令和元年度は「GSuite for Education」に係る研修を5日間に渡って開催し、初任者研修や法定研修等においても積極的に機会を設け、教職員のスキル向上を図っているとのことです。


推進校の報告書などを見ると、教職員がICTスキルを向上させ、サービスに慣れるためには、1、2年では難しいのではないかという印象を受けました。

一方で予算措置は1校あたり10万円となっており、少ない予算の中で取り組んでいる状況を懸念しています。



今後は推進校で取り組んできた実践的な事例や、臨時休業中にオンデマンド型の授業動画等を作成した学校の事例について周知、共有に努めるほか、ICTの好事例については、各校の教職員が視聴できるような形を検討していくとのことです。


このコロナ禍でオンライン授業が一斉に注目された中、本県では先んじて元年度にネットワーク環境を整えていたことは評価できます。

一方で、教職員の方からは、スキルの違いがあるとの声や、多忙な中動画の教材を作成するのは大変との声を伺っており、そのような面で民間の活用も積極的に検討していく必要があると考えます。


現在ICTの利活用が進んでいる学校では、有償の教育プログラム等を使用する際は保護者が負担する形となっており、県としては費用負担面とともに、各学校において有償プログラムをどのように活用していくのか検討していくとのことです。


ICTの利活用は、このコロナ禍で一気に加速しているところではありますが、本当にサポートが必要な部分がまだまだ見えていないと考えます。

情報をしっかり集めながら取り組むことを求めました。



(2)天然記念物の保護の取組について


※県の指定文化財である煤ケ谷八幡神社の社叢林


近年、台風などの自然災害により、文化財指定されている樹木の被害が多発しています。

県の指定記念物は61件あり、そのうち樹林関係は30件ですが、令和元年度はその中の4件について枯れ枝の伐採や台風による倒木等のため126万4,000円の補助を行っています。


昨年の台風による県指定文化財の被害は、15号の襲来では7件、19号では3件報告されており、そのうち天然記念物の樹林関係の被害は2件、補助額96万8,000円となっています。


県としては、これまでも天然記念物の樹木や樹林の保存管理について、専門家からの指導助言を行うなど保護対策に取り組んでいますが、現在はさらに管理者に対して日常的な点検管理のポイントや緊急時の対応等をまとめた管理マニュアルを市町村と協議しながら作成しており、完成した段階で所有者・管理者に配布していくとのことです。



県に対しては、自然災害が頻発する中、まずは指定文化財の保存修理に係る予算の確保を求めました。

もう1点として、昨年県では「文化財保存活用大綱」を策定しましたが、県の文化財として指定されることで、様々な制約が生じると受け取られる所有者の方もいるように見受けられます。

地元では、文化財を今後残していくために、所有者の方が大変苦慮されている声も伺っています。

県としてはそのような所有者、管理者に寄り添い、特に資金調達や保存方法の情報共有などを行うことで、文化財の魅力発信、保存を最大限行う方法を模索するよう強く求めました。



(3)交通安全施設の適切な維持管理について


※要望を多くいただく県道を確認


道路標示の補修に係る予算と、その予算額で対応できる道路標示の規模については、


平成30年度 約3億7,000万円 約310㎞相当(線幅15cm、以下同様)

令和元年度 約5億4,000万円 約401㎞相当

(オリパラ対策として別途約7,000万円 約56㎞相当分予算措置)

令和2年度 約6億円     約447㎞相当


となっており、年々増額しています。


道路標示の補修のプロセスについては、まず摩耗状況を把握し、補修する必要がある場合には、警察署から警察本部へ上申を行います。

上申を受けた警察本部にて審査を行い、補修工事の設計や入札手続きを経て、落札業者により補修工事が施行されます。

※歩行者用信号機の設置が望まれる中津太田の交差点


次に、信号機の更新、廃止について質疑しました。


信号機を含めた交通安全施設は、道路交通環境の変化等により、現場の交通実態に適合しなくなることがあることから、見直しを行う必要があります。

例えば、車両や歩行者の交通量が減少し、信号機の必要性が低下した場合等には、地元住民等の要望も踏まえながら廃止の検討を行います。


そもそも信号機を維持管理するためには、標準的な十字路交差点の場合、約800万円かかります。そのため、必要性を見極め廃止の検討を行います。

県としては今後とも必要な予算の確保や効率的な予算執行に努め、交通安全施設を適切に維持管理を図るとのことです。



道路管理者である自治体の方からは「横断歩道や白線など、かすれている所を自分たちで補修したい」との声をいただくことがあります。


道路補修を実施するためには、現状、そのような要望を警察本部で一括で審査する過程を経る必要があり、どうしても時間を要してしまいます。


もし自治体が補修することができれば、迅速に対応することができ、安全面・コスト面からも有用であると考えます。


財政の先行きが読めない中、交通安全施設の維持管理に関するコスト管理は不断の検討を進めるとともに、道路標示の補修については、道路管理者から要望をいただくことも多いため、引き続き取り組んでいくことを求めました。


なお、県内の信号機新設箇所は、神奈川県警察のHPで確認することができます。


交通安全施設の補修や新設には、多くの声をお寄せいただくことが重要です。

神奈川県警察が設置している道路標識・交通信号機意見箱を利用していただくほか、

ぜひ事務所まで情報をお寄せください。


 佐藤けいすけ事務所

 〒243-0301 神奈川県愛甲郡愛川町角田2387

 TEL:046-281-0919 FAX:046-281-1578

当日の質疑の様子は、県HPからご覧いただけます。


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